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仕舞手帖 · 公開: 2026.09.04 · 更新: 2026.09.14 · 3分で読めます

実家の空き家を放置するとどうなる? デメリットと税金の話

空き家放置は固定資産税の急増・維持コスト・近隣トラブル・相続登記義務化の過料という4つのリスクを招きます。放置しないための第一歩も解説。

「とりあえず今は空き家のまま置いておこう」——実家じまいでいちばん多い先送りです。しかし空き家の放置は、お金・トラブル・手続きの3方向でじわじわと不利になります。何が起きるのかを先に知っておきましょう。

1. 税金が跳ね上がる(最大のリスク)

住宅が建つ土地は「住宅用地の特例」で固定資産税の課税標準が軽く(200㎡以下の小規模住宅用地は6分の1、それを超える一般住宅用地部分は3分の1に)なっています。ところが空家等対策特別措置法にもとづき、管理されていない空き家が「特定空家」や「管理不全空家」に指定され、市区町村の勧告を受けると、この特例が外れます。結果として、200㎡以下の敷地では土地部分の固定資産税がおよそ6倍(200㎡を超える部分はおよそ3倍)になり得ます。

この特例除外はいきなり起きるわけではなく、市区町村がまず状態を調査し、改善を求める助言・指導を行ったうえで、それでも改善されない場合に勧告へ進みます。つまり、早い段階で管理を始めれば税負担の急増は避けられます。「住んでいないのに、税金だけ上がる」——これが放置のいちばん怖いところです。 (出典:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法」)

2. 維持コストは住まなくても発生する

  • 固定資産税・都市計画税(軽減が外れれば増額)
  • 火災保険・地震保険
  • 庭木や建物の管理・見回りの手間や委託費
  • 老朽化による修繕

誰も住まなくても、毎年これらが出ていきます。使っていない資産に払い続ける構図です。自分で見回れない場合、管理代行サービスを使う手もありますが、月1〜2回の巡回で月額5,000〜15,000円程度、年間契約でも3万〜12万円程度かかるのが相場です。維持コストが積み上がるほど、「早く出口を決めたほうが手残りが多い」というケースが増えます。

3. 近隣トラブルと責任

雑草の繁茂、庭木の越境、害虫、不法投棄、屋根や外壁の落下——空き家は周囲に迷惑をかけやすく、建物の倒壊などで他人に損害を与えれば、所有者が責任を問われることもあります。特定空家の指定は、放置すると助言・指導→勧告→命令→行政代執行(強制的な解体・費用は所有者負担)へと段階的に進みます。庭・外構の管理は空き家の庭と外構の管理で詳しく解説しています。

4. 相続登記の放置もリスクになった

2024年4月から相続登記が義務化され、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記しないと、正当な理由がなければ10万円以下の過料の対象になり得ます(施行前の相続も対象、期限は2027年3月31日)。名義をあいまいにしたままの放置は、以前よりリスクが高まっています。 (出典:法務省「相続登記の申請義務化」)

放置しないための第一歩

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参考文献

国土交通省・総務省「空家等対策の推進に関する特別措置法」 / 国土交通省「固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置」 / 法務省「相続登記の申請義務化について」


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カヅキ

カヅキ

桑都手帖 編集者

ものづくりや意匠設計を学んだ経験をもとに、八王子の風土・歴史・伝統工芸を現代につなぐ記事を書いています。暮らしの手続きについても、調べたことをそのまま書き留めています。