マイナポータル、ログインが必須に —— 10月27日開始『自治体手続申請サービス』で何が変わったか
2026年10月27日、デジタル庁が自治体向けオンライン申請の次期システム『マイナポータル自治体手続申請サービス』の全国本格運用を始めました。ログイン必須化で何が変わり、八王子市民は何を確認すればいいかを整理します。

この記事の目次
2026年10月27日、デジタル庁は自治体へのオンライン行政手続を担う次期システム「マイナポータル自治体手続申請サービス」の全国本格運用を始めました。これまで「ぴったりサービス」で申請していた児童手当や罹災証明書などの手続きが、順次この新しいサービスに移行していきます。何より大きな変化は、申請時にマイナンバーカードでのログインが必須になったことです。八王子市でも案内が出ているこの変更で、今まで使えていた手続きがどうなるのか、何を用意しておけばいいのかを整理します。
何が変わったのか —— 「ぴったりサービス」の後継システムが本格稼働
結論から言うと、マイナポータルで自治体の手続きをする窓口が、2026年10月27日から新しいシステムに切り替わり始めました。デジタル庁が全国本格運用を開始したのは「マイナポータル自治体手続申請サービス」というシステムで、これは長く使われてきた「ぴったりサービス」の後継にあたります。
ただし、全ての手続きが一斉に切り替わったわけではありません。ぴったりサービスで提供されていた手続きは、2026年10月27日から順次、新サービスへ移行が進められている状態です。移行が終わっていない手続きについては、引き続き従来のぴったりサービスで利用できます。つまり、手続きの種類によって「もう新サービスに移った」ものと「まだぴったりサービスのまま」のものが混在する過渡期にあるということです。
自分が使いたい手続きがどちらの状態にあるかは、実際にマイナポータルで該当の手続きを検索した際の案内に従うのが確実です。移行済みの手続きであれば、ログイン画面の見た目や手順が従来と変わっていることに気づくはずです。
変化は住民の目に見える部分だけではありません。自治体側の事務でも、申請者に渡す文書の発行がオンライン化されました。これまでは申請者向けの文書を郵送で用意していた自治体も多く、新サービスへの移行後はこの事務がオンラインでの発行に切り替わります。住民側から直接見える変化ではありませんが、申請してから必要な文書が手元に届くまでの時間が、手続きによっては短くなる可能性があります。
ログインに何が必要か —— 住民側の主な変更点
新サービスで住民側に起きる最大の変更は、マイナンバーカードでの本人確認、つまりログインが必須化された点です。デジタル庁はこの変更について「なりすましや不正を防ぎ、より安全に手続できる」ようにするためだと説明しています。従来は本人確認の方法が手続きによって統一されていなかった面がありましたが、新サービスではログインという一つの手順に揃えられました。
その一方で、利便性の面でも改善が図られています。氏名や住所といった基本情報が自動で入力される仕組みが導入され、申請のたびに同じ情報を手入力する負担が軽くなりました。画面デザインや操作の流れも刷新され、申請状況をマイナポータル上で随時確認できるようになっています。
もう一つ見落とせない変更が、申請内容に不備があった場合の対応です。従来は自治体の担当者から電話や郵送で修正の連絡が来るのが一般的でしたが、新サービスではマイナポータル上で修正依頼の案内を受け取り、オンラインでそのまま再提出できるようになりました。電話を取り損ねて手続きが滞る、郵送物が届くまで数日待たされる、といった従来のもどかしさが解消される方向性です。
対象となる手続きと、八王子市での具体的な案内
新サービスの対象となる手続きの例としては、児童手当の認定請求・住所変更や、災害時に必要になる罹災証明書の申請などが挙げられています。いずれも「ぴったりサービス」を通じて従来から提供されてきた、利用頻度の高い手続きです。
八王子市でも、この移行に関する具体的な案内が出されています。八王子市の子育て応援サイトでは、2026年10月27日(火曜日)午前10時から、次期オンライン申請サービスへの移行に伴いオンライン申請時のログインが必須になる旨が告知されました。この案内によれば、対象となるのは該当ページに掲載されているすべてのオンライン申請手続きです。これまでログインなしで利用できていた一部の手続きについても、同じタイミングでログインが必要になったとみられます。
子育て関連の手続きを例に挙げたのは、保育施設の利用申込や児童手当の現況届など、子育て世帯が日常的に利用する手続きがぴったりサービス経由で多く提供されてきたためです。該当する世帯は、次に申請する際にログイン画面が表示されても慌てないよう、あらかじめ準備しておくと安心です。
これまでログインなしで案内ページを見るだけなら手続きの内容を確認できていた方も、今後は申請の入口に立った時点でログインを求められる場面が増えることになります。「とりあえず画面を見てから考えよう」という使い方をしていた人ほど、今回の変更に戸惑いやすい点には注意が必要です。
利用に必要なもの・困ったときの相談窓口
新サービスでログインするために必要なものは、マイナンバーカードと、マイナアプリをインストールしたスマートフォンの2つです。ログインの際にはマイナンバーカードの暗証番号の入力も求められます。カードそのものと暗証番号、そしてマイナアプリの3点が揃っていなければ、ログインの段階で手続きが進められないことになります。
暗証番号を忘れてしまった場合や、マイナンバーカード自体を持っていない場合は、オンラインでの申請自体が難しくなります。その場合は窓口での申請に切り替えるか、暗証番号の再設定の手続きを先に済ませておく必要があります。
分からないことがあれば、マイナンバー総合フリーダイヤル(0120-95-0178)に相談できます。八王子市の担当課に問い合わせる前に、まずこの窓口で一般的な操作方法を確認するのも一つの方法です。
準備するものが3点に増えたことは、オンライン申請のハードルが一段上がったように感じられるかもしれません。ただ、裏を返せば、この3点が揃っている人にとっては、これまでより安全な仕組みの上で申請ができるようになったということでもあります。スマートフォンにマイナアプリを入れたままにしておき、暗証番号を忘れないよう管理しておくことが、今後のオンライン申請を滞りなく進めるための最低限の備えになります。
なぜ刷新されたのか —— 「使われていないサービス」からの転換
ここまで見てきた変更の背景には、従来のマイナポータル・ぴったりサービスに対する利用者側の不満がありました。画面に表示される情報量が多く、操作や入力が複雑で「探しづらい」という指摘が利用者から出ていたのです。
デジタル庁自身も、この課題を認識していました。マイナポータルは30以上の手続きに対応する多機能な基盤でありながら、アプリストアでの評価は伸び悩んでおり、「便利な機能はあるが使われていないサービス」という自己評価を公にしています。機能を増やすだけでは使われるサービスにならない、という反省が刷新の出発点になっているわけです。
この反省を踏まえ、デジタル庁は2026年度を通じて「基盤強化」「手続整備」「利用促進」の3本柱で大規模な刷新に取り組んでいます。今回の自治体手続申請サービスの開始は、その取り組みの中の一つの到達点という位置づけです。
「基盤強化」はログインの仕組みや画面そのものの土台を見直すこと、「手続整備」は自治体ごとに対応状況が異なる手続きを順次新サービスへそろえていくこと、「利用促進」は使われていない機能を実際に使われるものへ変えていくことを指しています。今回のログイン必須化と自動入力の導入は、この3本柱のうち「基盤強化」にあたる部分です。手続きの移行自体は「手続整備」の進行中の作業であり、まだすべての自治体・すべての手続きが新サービスに切り替わったわけではない、という冒頭の説明にもつながってきます。
今後の見通し —— 刷新は2028年度まで続く計画
今回の変更は、単発の改修ではなく、複数年にわたる刷新計画の一部です。実はこの計画は、すでに2026年夏から動き始めていました。既存の「マイナポータルアプリ」をデジタル認証アプリと統合した「マイナアプリ」の提供が始まり、旅券(パスポート)の申請機能も刷新されています。申請画面が分かりやすくなったほか、法定代理人による申請の手続きも簡素化されました。
そして今回、2026年10月27日に自治体手続申請サービスが全国本格運用を開始しました。この後も刷新は続く予定で、2027年3月にはお知らせ配信機能の拡充が、2028年度には次期マイナンバーカードの提供開始が予定されています。
今回のログイン必須化は、こうした一連の流れの中の一つの節目にすぎません。今後も手続きごとに新サービスへの移行が進み、使い勝手に関する変更が段階的に積み重なっていくとみられます。八王子市のオンライン申請を日常的に利用している方は、しばらくの間、案内の更新に目を通しておくことをおすすめします。
まとめ
2026年10月27日、マイナポータルの自治体向け手続きは「ぴったりサービス」から「マイナポータル自治体手続申請サービス」への移行を本格的に始めました。最大の変化はマイナンバーカードでのログイン必須化で、八王子市でも子育て関連の手続きを含めて同日から対応が切り替わっています。必要なのはマイナンバーカードと暗証番号、マイナアプリを入れたスマートフォンの3点です。分からないことがあれば、マイナンバー総合フリーダイヤルに相談しながら、焦らず新しい手順に慣れていきましょう。
参考文献
デジタル庁公式note「マイナポータルでの自治体等への行政手続が、より安全・便利になりました」 / 創業手帳「『マイナポータル自治体手続申請サービス』10/27から全国での本格運用が開始」 / Impress Watch「マイナポータル刷新へ アプリ統合や『パスポート』申請しやすく」 / 八王子市子育て応援サイト「オンライン申請」
共同親権制度 —— 2026年4月施行、離婚後の家族と八王子市の支援窓口はどう変わったか
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